大人気ブログ「ミニマリスト日和」おふみさんの新刊「ミニマリストの部屋づくり
」を読みました。
おふみさんは2年前からモノを減らしはじめ、多くのモノを手放し、小さい部屋へお引越をされ、今ではご夫婦で2DK44m2のマンションでスッキリと暮らしています。
この本では、「今の暮らしをもっとスッキリさせたい」と考えている方には、とくに本の前半「モノの手放し方・選び方」「ミニマリストの収納術」の部分が大変参考になると思います。
モノを減らしていちばんよかったこと
モノを減らしたいちばんの変化は、「家にいる時間が好きになったこと」だと思います。
モノがごちゃごちゃ多い家では、「掃除しなくちゃ」「でもほかにやりたいことがあるのに」と負の感情が渦巻いて、心が休まらなかったのです。
主婦という立場上、部屋がごちゃごちゃしていると、「片付けなきゃ」という気持ちが常に付きまといます。そして、そのごちゃごちゃはいつの間にか見慣れてしまうけど、その「負の感情」は、心の奥隅で深層心理として気になり、ストレスになります。
それは、見えないところに不用品を押しやっても同じこと。押し入れや倉庫のなかに「ほんとうはいらないアレがある」というのは、忘れているようで、心のどこかで「いつか片付けなきゃ」と思っているのです。
部屋にも、倉庫にも、押し入れにも、不用品がないと、ほんとうに心が休まります。我が家は家族が多く、とくに三男はおもちゃで遊び、出しっぱなしになっていることもあります。でも、それさえ片付ければ、いつも元どおりのスッキリした状態にすぐ戻れます。リビングは、寝る前に元どおりにリセットするよう心がけています。
成長期の子どもは、頭のなかもカオス。部屋も多少散らかっているのが当然。我が家では週一に子ども自身の手で子どものスペースを片付けをさせて、部屋の状態をリセットしています。週一なら、それほど元に戻すのは大変ではありません。
ミニマリストになると、掃除が好きになる
清潔で安心、気持ちがよく、ほんのすこしの飾りをより美しく見せられます。だから今は家が好き。
モノがあふれていた頃は、掃除ができていませんでした。そこらじゅうに散らかるモノを片付けるだけで息切れし、掃除までたどり着けなかったのです。
我が家も、おふみさん同様、モノを減らしたら、「もっと狭いところでいいかも」と思い、小さい部屋に引越しました。モノが少なくなって、さらに部屋も小さくなり、掃除が格段にラクになりました。そもそも、掃除するモノも場所も少ないのですから、当たりまえですね。
以前は大嫌いだった掃除。でも今は正反対の、ワクワクする家事に変わりました。
残念ながら、私は掃除が「好き」という境地までは行っていません。
でも、簡単に掃除ができるようになり、いつもは大掃除でしか手が回らなかったところが、普段から掃除できるようになりました。
汚れをためて、「ベタベタ」「ヌルヌル」しているところの掃除をするのが苦痛でした。
今は、「ベタベタ」「ヌルヌル」にほとんど遭遇しなくなったので、以前よりも掃除に対する不快感は減ったかな。とにかく、さっと掃除に取りかかれ、簡単に終わるので、「すぐに掃除が始められる」「すぐに掃除が終わる」「簡単だから、家族も手伝ってくれる」と良いことづくめです。
部屋に「ほっこり」を足す理由
「落ち着く」とは、ほっこりと安らぐ、あたたかみを感じる、という状態だと思います。
私はそこにいる家族がのびのびとリラックスし、心から安らげる部屋にしていきたいと思っています。
おふみさんは、自分らしい部屋にするために、小さなディスプレイを楽しんでいらっしゃいます。
可愛く飾った部屋は私も憧れます。でも、飾ること自体にセンスが必要だし、私の場合はそもそもそこをメンテする時間と意欲がなかなか取れません。というわけで、私の場合は「最小限にしかできない」というのが妥当です。
ミニマリストというと、その言葉を広げる発端となった「ぼくたちに、もうモノは必要ない。」の佐々木さんがTVに出たときの殺風景でなにもない印象のお部屋を想像する方も多いのでしょうか。
我が家の場合、どんなにモノを減らしても、あそこまで殺風景にはなり得ません。というのは、そもそも家族が住んでいるから。
ごちゃごちゃは、目に見えるだけでなく、気配とか、音とかまでも感じるもの。家族が多く、子どもたちが過ごす部屋はそれだけでいつでも賑やかなのです。
また、我が家は部屋の内装を天然素材で仕上げています。壁は真っ白、床もベージュですが、無垢の木や紙は、合板フローリングやビニールクロスとはちがい、それだけで表情があります。飾すぎる必要な全くないのです。
こんな部屋ですが、子どもたちが帰ったらそれはそれは賑やかなのです。
おふみさんのいう「ほっこり」=「落ち着く」なら、子どもが小さいうちはなかなかほっこりというわけにはいかないけど、少なくとも家が整っていれば、「ほっこり」要素が少しでもUPします。
我が家のギャラリーも超小型。子どもが拾ってきたどんぐりと、子どもが図工で作った作品。
ミニマリストの部屋になるまでの過程が面白い
この本で一番いいなと思ったのが、おふみさんがどれだけモノを減らしてスッキリした暮らしになったのかが一目でわかるこのページ。
以前は、二人暮らしにダイニングセット、ソファ、ローテーブル、大型テレビ、テレビ台と、ごく普通の家にあるモノがあったんですね。
それを徐々に手放し、いまではアウトドア用のテーブルと椅子だけ。そして、掛け布団は寝袋。
アウトドアグッズというのは、そもそも小型、軽量にできているので、ミニマムライフにフィットするかもしれません。
我が家は、普通にダイニングはありますが、ソファはありません。ソファを止めた時、こちらのアウトドア用の椅子をソファ代わりに使う案がありました。
Mogens Koch folding Chair MK99200 - Carl Hansen & Søn
デンマークの建築家、モーエンスコッホの折りたたみ椅子。
折りたたみだから、使わない時にはコンパクトに折りたためます。脚の作りからして、畳と相性も良さそう。
Mogens Koch folding Chair MK99200 - Carl Hansen & Søn
張り地は布製と革製など、いろいろ選べます。ビスまで真鍮製と、細部までこだわった作り。
The Folding Chair by Mogens Koch https://t.co/Tky6jFYcCT @YouTubeさんから
— オズ@cozy-nest小さく整う暮らし (@ozcozynest) 2016年11月16日
補助用の椅子として、こちらも良いなぁ、と思っています。
Normark社のハンティングチェア。Normark社は、北欧の狩猟グッズメーカー。アウトドア用だけど、インテリアにもしっくりきそう。こんな椅子なら、経年変化が楽しみですね。
結局、いまは無印の座いすで満足してしまっています。
いや、これで十分。
座いすと座いすカバー 無印良品ネットストア
(↑クリックすると無印のサイトに飛びます)
無印の座いすは、大サイズ、小サイズとあります。我が家のは大サイズ。
好きなところに手軽に持ち運んでくつろげるので気に入っています。お掃除もらく。カバーを洗うのもそれほど大変ではありません。
イラストは、すべておふみさんの書き下ろし。
部屋のイラストが妙にサマになっている!と思ったら、
おふみさんはデザインの勉強をされて、インテリアのお仕事をされているんですね。
妙に納得、と思うと同時に、とても親近感が湧きました。
帯に「ムリなく、自分に正直に。」と書いてあるように、
「今の部屋や住まい方がイマイチしっくりこない」という方に、ぜひ読んでいただきたい本です。