新学期になってから1ヶ月。
子どもの習い事を新しく始めたり、またはお試し期間が終わって本入会を迷っている人も多いのではないでしょうか。
この記事は、スイミングを始める!と決め、スイミングに通いだしてから、3ヶ月でスイミングをやめた、三男の話をご紹介します。
三男がプールに通いだしたのは、7月の終わり。7月中は、お試し期間で、8月、9月、10月の終わりで、プールをやめました。お月謝を払ったのは、3ヶ月間でした。
「なぜそれをやるの?」動機を決める
三男が、プールに行きたいと言いだしたのは、実は自分からではなく私からの提案でした。
昨年の、もうすぐ夏休み、という時期。
新型コロナの流行で、平日も長期の休みも頻繁にあったバスケの練習が、ほぼ中止になりました。
今のままだと、せっかく鍛えている体がなまってしまう。自主練をもっと増やせばいいけど、暑くてなかなか外で運動はできないし、室内での運動も限られる。
なにかよい体を動かす方法はないか、とおもい、三男と話し合った結果、お試しでスイミングに通ってみることに決めました。
当時、三男は5年生。周りでは、幼少期からスイミングに通っている子も多く、水泳が得意な子たちがほとんど。今の学校では、夏に体育の授業でちょっとプールを使うだけで、夏休みのプール開放もないため、泳ぐ機会が少なく、10メートルを自己流で泳ぐのがやっとでした。
三男は、それに劣等感を持っていたようです。
他の子のように泳げるようになりたい、でももうこの年齢(まだ10歳)でスイミングに通い始めるなんて恥ずかしい、という気持ちがあったのか、プールはどう?という私の提案に、はじめは躊躇した三男。
だけど、コロナで体を動かす機会が少なくなってしまった三男は、1度だけお試しで行ってみることを承諾。お試しのクラスでは、泳力別だったため、まったくスイミング初心者の未就園児や幼児と一緒になることはないのはわかっていました。
同じぐらいの泳力の、小学生が集っていました。年齢は、3年生から5年生くらいが多かったようです。
同じぐらいの学年でも同じぐらい泳げない子がたくさんいることを知った三男。そして、なによりプールの気持ち良さにはまり、8月から入会することを決めました。
入会前に、三男と確認したのが、入会の動機と目標。
なんでスイミングを始めるのか、スイミングに通うことによってどうなりたいのか。
三男と話し合いました。
三男のスイミングを始める動機は、苦なく泳げること。
彼は、「他の子より泳げない」コンプレックスを解消したかったようです。そして、ダイビングやシュノーケリング、釣り、川遊びなど、海であそぶときに、もっと楽しめること。
「どこまでやるの?」目標を決める
三男の「苦なく泳げる」のは、話しているうちに、プールの端から端まで、25mをすいすい泳げたら、それで達成することがわかりました。
そして、自己流でなく、背泳、クロール、平泳ぎをマスターすること。話し合って、バタフライは別にできなくていい、というわけで、「平泳ぎ25m」と、具体的に目標を決めました。
そこで、とりあえず「平泳ぎ25m」の級になったところで、スイミングは卒業することに決めます。
もちろん、この目標設定は柔軟に。初めてみて変わったりするのはよくあることです。ただ、目標を意識するのとただなんとなくやるのとでは到達進度も楽しさも違ってきます。
時期を選べば目標より早く到達できる
通うのを決めたスイミングスクールは、よくありがちな、級が上がっていく方式。
始めたのが5年生だったこと、そして夏休みに集中して通える機会を狙ったこと。コーチの指導に対して理解し、忠実に再現するのは、幼児より、5年生のほうが当然簡単にできます。
また、集中して通うことにより、上達のスピードが早くなります。勉強など、ほかの学習でもそうですが、週一ぐらいだと、前回習ったところはほとんど忘れてしまい、前回の復習にかなりの時間を費やしてしまいます。一方で、学習の頻度が高いと、前回の復習にかける時間を短くすることができるため、進度を早くすることができます。
週に2回学習する子は、週に1度の子の2倍以上、週に3度の子は週に1度の子の3倍以上、進度を進められるそうです。
勉強の復習の効果を理解するためによく用いられる「エビングハウスの忘却曲線」、あれは、運動でも効果があるそうです。
通っていたプールのコーチ、何人かにお尋ねしたところ、やはり練習頻度がたかいほど進級速度が正比例以上進むとお答えをいただきました。
普段は、1ヶ月に1級か、それ以下しか進まない級ですが、三男は1ヶ月に4級ほども進みます。どんどん進級するのも、達成感があり、それもとても楽しかったようです。年齢は下だけど、スイミングは上級の子たちを、みるみる追い抜いて行きました。
そして、実質2ヶ月半で「3泳法25m」を達成。目標に到達したので、プールをやめました。ターンもできるようになったので、あとは体力次第で何メートルも泳げます。
ちょうど秋になって、コロナもおさまってきたので、バスケの練習も再開し、また体育館で体を動かせるようになりました。
習い事は目標を定義してから
こうありたい、という目標が先にあり、その目標のために本人は努力する。親はその成果に対して教育費というお金を使う。
教育費は、天井がないと言われています。無限の子どもの可能性をダシにして、教育者もそれを謳い文句にするし、親もついお金を惜しまずだしてしまいがちになります。
あれも、これもできる方がいいに越したことはないけど、別に全部できなくても構わない。
なんとなく習い事させると、やめ時がわからず、浪費になってしまうことも。多くの収入があり、無尽蔵に出費できる家計ではありません。
通う年齢によって大きく違う、目標達成までにかかる費用
三男が、プールに通っていた時。同じぐらいの級の子たちは、小学校低学年ぐらいが多く、ほとんど年下。みな早くて2歳から、遅い子でも1年生ぐらいから通っている子もいたそうです。一番仲良しになった2学年の子は、当時3年生で、年長からかよっていたそう。年長からだと、3年半もプールに通っていることになります。
年長から始めた子は、同じところに到達するまでに、3年半。
小5からだと、3ヶ月。
通算のスイミングにかかった費用は、大きく異なってきます。
受講費だけでなく、長年通うなら、大きくなるからだに合わせて水着を買い換える必要もでてきます。
「成熟優位説」を生かそう
心理学の言葉に、「成熟優位説」というものがあります。
成熟優位説とは、Gesell,A.L(ゲゼル)が提唱した説であり、「人は適切な成熟を待たなければ、教育や訓練の効果はない」という考えです。
ゲゼルは、「一卵性双生児」の実験を行い、双生児に対して、1人には階段のぼりの訓練をさせて経験の比較実験を行いました。その結果、訓練をさせた子は一時的に良い成績を残しましたが、一定期間を過ぎると双子の差が無くなくなった事から、学習には必要条件があり、ある程度の内的な成熟段階に達していることが必要であることを提唱しました。
ゲゼルの成熟優位説では、その成熟段階に達していることを「レディネス(学習準備性)」と呼びます。
「スイミングで25mを3泳法で泳ぐ」という目標においては、この「成熟優位説」がぴったり当てはまったというわけですね。
早ければいいとは限らない。始める時期を見極めよう
目標が「喘息だからなにか運動させたい」とか「水泳を得意な子にしたい」という場合は、この限りではありません。体力づくりが目標なら継続する必要があり、強みにしたいなら他の子より早く始めることが効果的なこともあるし、頻繁な練習が必要になります。
何かを習得する際には、「臨界期」が存在するものもあります。
英語のネイティブの発音や、絶対音感の習得なども始める年齢に関わると言われています。三男がやっていた囲碁なども、あとで習得しても大きくは伸びる可能性が少ないと言われているそう。
そうしたものを習得したい場合は、その適齢期に始める必要がありますが、「いつやっても習得できる」ことなら、楽でできる時期を選んだ方が本人も親の負担も軽くてすみますね。
送迎による親の負担も考慮しよう
小さい頃から始めると、親の送迎の負担も大きくなります。
小5なら1人で通えるところでも、年長なら親の送迎が必要かもしれません。私は三男がプールに行っている間、仕事をしたり、家で夕食の用意ができるけど、もし送迎が必要なら、プールで待っていなければいけないかもしれません。
なんだかいろいろ書きましたが、我が家で大切にしているのは、本人の「やりたい!」というモチベーション。それが、楽しく上達する近道だと思います。
もちろん、目先の成果だけが子どもの成長ではありません。
今は根っこを育てています。すぐの成果が目に見えなくても、人と進み具合が違っても、ゆっくり構え、今やっていることを楽しみましょう。
3ヶ月でスイミングをやめた三男の話でした。
現在は、スポーツはバスケをしていますが、緊急事態宣言でしばらくできません。成長期男子、身体を動かす場所がないなんて辛すぎる!というわけで、今は一緒に公園でランニングしたり、山歩きを楽しんでいます。
新学年が始まって、子どもの習い事を迷っている、そんなママさんの参考になれば幸いです。
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