cozy-nest 小さく整う暮らし

男子3人を持つワーママ、尾崎友吏子がつづる、暮らしをダウンサイジングして、すっきり簡単に片付く、自然に優しいシンプルな生活。

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小さく整う暮らし

ダウンサイジングして
モノもコトもミニマムに
自然に優しいシンプルな生活

小さい暮らしで、支出が120万円減少しました


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人生で一度、多くても数回しかない自宅の購入。



アベノミクスの一時的好景気でマイナス金利の中、住宅の購入をこの機に考えている人もいるのではないでしょうか。

せっかくだから、できるだけ良いものを買いたい。最低でも4LDKぐらいは欲しい。大手の住宅メーカーや不動産会社なら潰れないから安心。中古は不安だし、ピカピカの新築に一度は住みたい。子どもも産まれたし、そろそろ購入時期。

でも、これって、ほんとうに「必要」?
一般論や憧れだけで、住まいという高価な買い物のスペックを決めるのは要注意です。




人が生きるには、住まいが必要。そして、それはできるだけ心地いいほうが良いに決まっています。でも、でも、売り手の美辞麗句を鵜呑みにし、「買える」満額で長期ローンを組むのは、得策ではありません。

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「住宅は資産」その思い込みをあっさりと覆すデータがある。
1969年以降、500兆円を超える国民の住宅資産がひっそりと消え失せている。
この国における、住宅とは単なる消費財にすぎないのが実情だ。
新築購入直後から急速に価値が下落する独特の業界慣行が、住宅品質の価値を認めないいびつな中古マーケットを生んだ。


〜2016年2月22日 日経ビジネス

住宅が資産にならない国と、不動産会社と、金融機関の罪を浮き彫りにしています。



「今が買い時」を思わせる国の政策

国は、いつでも経済効果を狙って、国民に高い買い物をさせようとしています。ある程度築浅の物件を購入すると、所得税、市民税が還付される「住宅ローン控除」や、一定以下の年収の人が住宅ローンを組む場合、最高30万円まで給付金がうけられる「すまい給付金」など、国は国民にローンを組ませようと必死ですね。

新築だと、国は高い消費税、そして固定資産税を2重取りできます。新築すると、消費財も多くかかるので、国の経済も回るのでしょう。
でも、よく考えてみてください。「消費」財なのに、固定「資産」税がかかるって、おかしくないですか?

中古だと、消費税がかかりません。そして、固定資産税も安いので、税収が下がってしまいます。


これは短期的な経済効果。長期的に見れば、住宅の中古価格が急激に下落するのは、国の大きな損失でしかないのに、短期的な税収だけのためにこんな施策をしているんですね。

たしかに30万給付がもらえる「すまい給付金」を利用しないと損という考えもあるでしょう。でも、それを利用するために現金で払えるものを利息を払い続けて買うことは、スーパーで「3倍ポイント」をもらうために、「たぶん食べるから今日買っておこう」とする食材と同じなんじゃないでしょうか。
家の賞味期限が20年とするなら、本当にその広さ、その場所、そもそも家を買う必要があるのか、新築である必要があるのか、よく検討しないと、売り手の広告にみすみす踊らされることになります。

不動産会社も新築を売りたい

不動産会社の手数料は、現在物件価格の3%+6万円と決まっています。4000万円のマンションなら、126万円。マンションが中古で、2000万円なら、手数料は66万円。不動産会社の手数料も、半分以下になりますね。

*コメントいただきました。デベロッパーが自社物件を売る場合は、さらに高率の手数料を取るようです。

不動産会社は、できるだけ高い物件を買わせようとしています。2LDKしか必要のない人に、「将来子供部屋が必要」「子どもが増えた時対応できる」「書斎としてご主人にも居場所を」なんて広い物件を勧めます。

今はそれほど荷物もないのに、「収納は大きい方がいい」なんていって、納戸や大きい収納庫、ウォークインクロゼットなんか勧めてきます。
もちろん、収納庫が大きければ大きいほど、無意識に暮らしていたらその分ガラクタが増えるだけです。

マンションなどの場合は、新築着工戸数の減少を少しでも先送りしたいから、不動産、建設業界は、高い数字のでる新築をはやく多く売ることに必死です。



金融機関も同罪

こうして消費者の余分な負担を強いていることをしりながら、お金を貸す金融機関。住み手が売りたい時に、中古建物の価値を高く評価すれば、融資がこげつくかもしれません。金融機関も、そうして中古を売却しても、ローンが残る形でしかお金を貸してくれません。


こうして、家は中古になると、あっという間に市場価値がなくなり、その分の負担が住宅購入者にのしかかっているというわけです。
空き家が増え続けるのに、新築の着工がどんどん進んでいくには、こうしたわけがあります。
目先の利益だけを追う国や業界。そして売り手やお上の文句を疑わない消費者。これって、長期的に見ると、だれの得にもなりません。



業界の告発

「消費財と言われても仕方がない」大和ハウス工業会長 樋口武男


「新築を追いかける時代じゃない」 積水ハウス会長 和田勇


「初めて家を買う人のため、建て続ける」飯田グループホールディングス社長 西川洋一

〜2016年2月22日 日経ビジネス


これでもう十分ですよね。

ヨーロッパなどは、国の政策が、家の「長寿化」に転換しつつあるようです。例えば、長期の都市計画、中古リフォームへの補助金、家の省エネ効率点数化などの中古住宅を適正に評価できるスケールの設定など、具体的に動いているドイツでは、早くから制度疲弊に気づき、政策転換に成功しています。
日本も、目先の利益を追うだけでなく、長期的に国の資産を守る政策に一刻も早く転換することを望みます。



消費者ができること

国や市場が変わらなければ、私たち消費者はなにもできないのかといえば、そんなことはありません。

私が、家を選ぶのに必要だと思うのは、以下の4つ。

・物件を適正に見抜く目
・「不必要なもの(広さ、設備)を買わない」自覚
・「自分の資産は自分で守る」自覚
・古くなっても美しいままの素材選び
・大切なのは、住まい方

住宅購入は、人生に何回もありません。不慣れだからといって、知識が不十分なまま「こんなもんか」と受け入れない姿勢が必要です。

そして、本当に必要なものだけを、適正に買う必要があります。

一方、逆手にとってみれば、今安い中古物件、とくに価格の下がりにくい土地付きの戸建ては、「買い」だと思います。手入れすれば、本当は何十年も持ちます。

ちなみに、我が家は利便性を考慮して、中古マンションを購入しています。土いじりが苦手なわたしには、庭があるだけ負担です。

上手にリフォームすれば、新しい古いに関わらず、素敵なインテリアになる家もたくさんあります。

そして、何よりも、家という「いれもの」でなく、その人のすまい方が、心地よさを左右することがもっとも大切。


記事の内容は、引用した日経ビジネスの内容を、私なりに解釈して書いたものです。
この記事は、新築を揶揄する内容ではありません。


小さい暮らしで、住居費が120万円減少

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拙書「3人子持ち 働く母の モノを減らして 家事や家計をラクにする方法



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PART1「なぜ、小さい暮らしを選んだか〜ガラクタのために、借金を増やすのはやめました」には、わたしが引っ越し先として小さい暮らしを選んだ理由とその結果を書きました。

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私も、以前は「家は広ければ広いほどよい」「結婚し、小さい家からスタートして、家はだんだん大きくなるもの」と思っていました。

モノを減らし、そうではなかったことを確信しました。
小さい家に移り住みましたが、全く狭さを感じず、心地よい暮らしができています。

小さな暮らしに変え、住宅の借入金を完済できました。
家のメンテにかかる費用も減少。買い物に慎重になり、家計に大幅なゆとりができました。

「お金を生むのが「投資」、必要なモノに使うお金が「消費」、役に立たないムダなモノを買うのが「浪費」とするならば、家を買うのは多くの場合「消費」です。

そのうち、使われないモノを置いている大きな収納部分が、誰の役にも立たない「浪費」になります。

〜3人子持ち働く母のモノを減らして家事や家計をラクにする方法  尾崎友吏子

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拙書「3人子持ち 働く母の モノを減らして 家事や家計をラクにする方法」P25に、家計簿の一部を表とグラフ化したものをページに載せています。

結婚以来、19年つけ続けている家計簿が、減った額をリアルに教えてくれました。

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