cozy-nest 小さく整う暮らし

男子3人を持つワーママ、尾崎友吏子がつづる、暮らしをダウンサイジングして、すっきり簡単に片付く、自然に優しいシンプルな生活。

もっと早くリフォームすればよかった!二重窓にして、暖房不要・結露も解消。


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我が家のマンションは、築30年以上。古いマンションです。
入居後、ひと冬越してから、北側の窓を二重窓にリフォームしました。
冬の部屋の居住性が格段にアップしました。
感覚でいうと、冬に寝るときに、毛布1枚いらなくなった感じでしょうか。


現在、長男の部屋は一番寒いだろうという北側の玄関横にあるのですが、長男は今年の冬、まだ一度も暖房をつけていないそうです。一応、部屋にはガスストーブも置いているんですが、湯たんぽで間に合っているようです。




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我が家の住まいは古いマンション。
窓は南北向き。南側の部屋は、上下左右とも部屋があるので、とっても暖かいのですが、北側の2部屋はかなり寒いのです。



古いマンションなので、サッシもとっても古い。入居して、初めての冬。その古いサッシからは、隙間風が。。。
とはいえ、サッシは共有部分なので、勝手にリフォームすることはできません。とりあえず、11月は、ホームセンターで、隙間を埋めるスポンジ状のスペーサーを買ってきてしのぎました。

案の定寒かった北側の部屋。中古マンションなので、当然想定範囲内です。一年冬を越して、寒いのがわかったので、早速窓のリフォームをお願いしました。はじめからあるサッシの内側に、もう一つの内窓をつけたのです。




二重窓にリフォームするメリット


普通の窓を二重窓にするメリットは、ざっくりこんな感じです。

・冷暖房が効きやすく省エネに
・防音性能がアップ  
・結露を抑えて健康な部屋に
・防犯性能がアップ
・インテリアをイメージチェンジできる
・雨の日に通気が取れる


冷暖房が効きやすく省エネに




「断熱」というと、屋根や壁を想い浮かべる方も多いかもしれません。でも、実は、一番熱が通り抜けるのが「窓」。
窓は、住まいの中で、一番熱の出入りの大きい場所。

夏は、外気の73%が窓から熱が流入し、冬は外気に窓から58%もの熱がにげていきます。
(出典:日本建材・住宅設備産業協会

窓の断熱対策を計ることで、冷暖房がより効きやすくなるのです。


現在ある窓と新しい内窓の間に、空気の層ができるので、熱を伝えにくくします。真空にはなりませんが、魔法瓶を想像するとわかりやすいですね。(ちなみに、ペアガラスと言って、ガラス自体が二重になったものもあります。)

また、既存のサッシがアルミだと(日本ではアルミサッシがほとんど)、 その金属部分から熱を外に逃がしてしまいます。熱伝導率の良いアルミは、その部分が「熱橋」となり、いくら室内を暖房で暖めても、すぐに冷えてしまうのです。
新しく付ける内窓を樹脂製にした場合は、熱がずっと伝わりにくくなります。樹脂の熱伝導率は、アルミの約1/1000です。また、新しい内窓自体をペアガラスにすることもでき、さらに断熱性がアップします。

古いサッシは、シーラーなどの経年劣化で、すこしずつ部屋の気密性がなくなっていく場合もあります。すきま風があるなんて、そもそも論外ですね。サッシの枠ももう一重増えることになり、お部屋の気密性がよりアップします。


サーモグラフィーで、冬場の窓際の温度を測定した結果。

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http://www.ykkap.co.jp/


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http://www.ykkap.co.jp/






防音性能がアップ


二重窓にすることで、部屋の気密性がアップします。窓からの空気のスキマをなくすことで、音が伝わりにくくなります。外からの騒音が聞こえにくくなるほか、同時に室内の音が外に漏れるのを抑えられます。これも、本当におどろくほど静かになります。

新しく設置する内窓は、さまざまな種類があり、分厚いガラス、音の共鳴を抑えるペアガラスなどをえらべば、さらに防音効果はあがります。我が家では、シングルのいちばんシンプルな内窓にしましたが、それでも十分な防音効果が感じられました。


結露を抑えて健康な部屋に


梅雨の時期や冬場に、窓が結露することはありませんか?もし、結露があるなら、それは窓を伝って外気温に影響されている証拠です。外気温がさがったとき、お部屋の空気も冷やされて、空気中の水蒸気が水になり、結露が起こります。内窓を設置することによって、窓の断熱性が上がるので、結露の発生を抑えることができます。

結露をほおっておくと、カーペットや畳、家具の裏にカビが生えたり、布団やカーテンがなんだかじめじめ気持ち悪かったりします。やっかいだけどよくあるのが、ビニールクロスの内側に生えるカビ。壁材とビニールクロスの間のわずかな隙間にカビが生えます。リフォームの際、ビニールクロスをはがすと、壁材がカビで真っ黒になっていることもよくあることです。こうなると、壁紙を変える以外にカビ除去する方法はありません。結露が進むと、ひどい場合は、建築材料が腐ってくることもあります。そうなると、家そのものの寿命も縮めることに。

カビそのものも有害ですが、カビが発生すると、カビを食べるダニも増えて、ハウスダストアレルギーの原因にもなります。

カビを増やさないために、結露を毎朝掃除、、、それってとっても大変そうですね。
二重窓にすることで、毎日のお掃除の手間もぐっと楽になります。





防犯性能がアップ


泥棒に狙われにくい家、それは「見た目に入りにくそうな家」だそうです。二重窓にすると、外からも見た目で分かります。一見進入が困難そうな家は、泥棒に狙われにくいのです。

戸建て住宅では、泥棒の侵入は、窓からが7割、出入り口からは3割といわれています。 
出典:都市防犯研究センター - Webcat Plus





インテリアをイメージチェンジできる


内窓のデザインや色は、部屋の雰囲気に合せて選ぶことができます。


例えば、格子入りの窓にして、洋風にしたり。

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http://www.woodone.co.jp/







その逆で、和室に、和紙のデザインされた型ガラスに組子のデザインのサッシを入れて障子風に仕上げたり。
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http://www.ykkap.co.jp/




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我が家の場合は、ただでさえ暗めの北側の窓を明るくするために、既存の濃いブラウンのサッシの上に、ホワイトの枠の内窓を入れました。



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色を変えるだけでも、部屋の明るさは変わってきます。



また、玄関に近い長男の部屋は、型ガラスにしました。

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型押しのガラスは乱反射するので、外から中はほとんど見えません。外から写真を撮ってみましたが、窓際のカーテンが見えるだけで、あとは写真を撮っている私の黒い影がガラスに映っています。

採光は保ちつつ、外側からの視界を遮ることができるようになりました。また、外からの視界を遮るために薄いボイルのカーテンを欠けていたのですが、カーテンを撤去することができました。カーテンが無くなった分、カーテンの手入れをしなくてよくなりました。




雨の日に通気が取れる


これは地味なメリットになりますが、窓が二つあるということは、互い違いに開けることができます。そうすると、窓からの通気は保ったまま、雨が入らないようにすることができます。戸建なら防犯上留守中は難しいかもしれませんが、その部屋に不在でも高層階のマンションなら雨をしのぎつつ、窓を開けておくことも可能です。





二重サッシのデメリット


メリットばかりを述べましたが、デメリットもあります。

・窓の掃除部分が増える
・窓を開放するときに窓を2枚開ける必要がある
・部屋が狭くなる
・施工費がかかる

窓の部分が増える

窓が二重になるため、そのぶん掃除する箇所が増えます。

とはいえ、外窓と内窓の間はほとんど汚れが付きません。子ども部屋にあるので、我が家の場合は大掃除のときに子どもが自分で掃除することになるのですが、一番汚れるのは外窓の外側。タバコも吸わず、油煙がでるキッチンからも離れているので、内側はあまり汚れません。
掃除する手間としては、1年に1度ぐらい増えた部分をさっと拭くぐらいでしょうか。




窓を開放するときに窓を2枚開ける必要がある

窓を全開するには、当然ながら二つの窓を開ける必要があります。窓を開けて換気するには、一手間かかります。


部屋が狭くなる

内窓をつける幅の分だけ、部屋が狭くなります。


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サッシの上から写真を撮ってみました。白い部分が後でつけた内窓。白いサッシ枠数センチ分、窓の部分が手前に出て、部屋が狭くなりました。



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次男の部屋では、もともと窓際にキャスター付きの引き出しを置いていたのですが、幅がぎりぎりでした。内窓を施工してからは、この家具は置けなくなりました。現在は、無印のパインの箱をリメイクした書棚が置かれています。



施工費がかかる。気になる費用は?

我が家で窓を2箇所施工してもらって、約16万円でした。中に入れる窓の種類や、窓の大きさによって価格は変わってきます。

サッシはYKK APの「プラマードU」。工務店によって、取り扱うブランドや、割引率が異なるので、2、3箇所見積もりを取っても良いでしょう。


ちなみに、前住居では、腰高窓2つで6万円ほどでした。窓が大きければ大きいほど高くなります。




施工時間は1時間ほど。


我が家は腰高窓(腰ぐらいまでの高さの窓)と掃き出し窓(人が外にでられるような大きい窓)それぞれ1つずつ、2つの窓を二重窓にしました。
工務店さんに現場に来ていただき、採寸するのがだいたい15分ぐらい。工事当日は、2つの窓で1時間ぐらいで施工完了。
時間はそれほどかかりません。もちろんその部屋を全部空ける必要もありません。




「もっと早くリフォームすればよかった。」


前に住んでいた中古マンションでも、北側に内窓をつけていたので、よさは十分にわかっていました。前住居では、住み始めてから不便を感じつつ、リフォームしたのは5年以上経ってから。リフォーム後は、グッと北側の部屋の居住性がアップして、部屋をもっと有効に使えるようになりました。
なんでもっと早くやらなかったんだろう?」これが、二重窓にしたあとの感想です。








リフォームして、住まいをひとに合わせよう。

とはいえ、我が家では、2年前に入居したときに、床や壁、水周りを入居前にリフォームしましたが、そのときすぐには、サッシの二重窓化はしませんでした。

引っ越したときは、6月だったので、冬にどのぐらい寒いかわからなかったからです。初めての冬に、やっぱり寒いね、となって、次の冬に備えて、早速リフォームしたというわけです。

入居前のリフォーム費用は、サッシの二重窓のリフォームの費用も、別途とってありました。リフォームするときは、ここもしたい、あれもつけて・・・に、とつい欲張って、結局予算オーバーに・・・ということもよくあるもの。でも、必要なところや不便なところは、住んでみなければわからないこともあります。あとから施工できる場所や設備は、最初にあまり欲張ってつけず、住んでみて必要なところだけ追加で工事する方法もあります。



また、最初は不便を感じなくても、住み続けると、家族構成や暮らし方の変化に伴い、住み心地の良さのためにやった方が良いリフォームも出てきます。変化に対応して、人が住まいに合わせるのではなく、住まいを人に合わせるようにすることで、ずっと住み心地の良い住まいになります。

家は買った時に終わりではありません。良い住み心地をキープするために、購入時にお金を使いすぎず、リフォーム費用は必ず別途とっておきましょう。