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男子3人を持つワーママ、尾崎友吏子がつづる、暮らしをダウンサイジングして、すっきり簡単に片付く、自然に優しいシンプルな生活。

【目から鱗】引き算の感染防止対策で「コロナ疲れ」を解消しよう


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ようやく、大阪でも明後日から緊急事態宣言が解かれる見通しとなりました。
私の周囲では、(私に合わせてか)感染に神経質すぎる人はほとんどお会いしません。というのも、きっとそういう方は、外でお会いする機会もほとんどないからかもしれませんね。

持病を持っていたり、家で高齢者が同居していたりする場合は、やはり学校が始まっても「行かせたくない」という場合もあるでしょう。実際、今週から小学校で、児童を半分のグループに分けた分散登校が始まりました。三男曰く、約15名のうち、おそらくそうした理由で欠席しているお友達は3人ほどいる、ということです。ざっくり計算すると、約2割の人が、まだ外に出るのが怖いとおもっているのでしょうね。

ネットは、買い物に行くのも命がけ、とか、お金は全く触らない、とか、家から一歩も出ないとか、買ってきたものすべてに消毒液を吹きかける、という徹底した管理をされている方の動画も散見できます。

もちろん、そのように徹底すれば、実際ウイルスに感染するリスクは減らせるでしょうし、怖いとおもうなら気のすむまで消毒しまくればいい。

でも、先日読んだ書籍「新型コロナウイルスの真実」では、「環境を消毒してもきりがない」と岩田先生はばっさり言っています。



効果的な「感染経路の遮断」方法

コロナウィルスの場合は麻疹とは違い、飛沫の飛距離はせいぜい2メートル位ですから、感染をブロックする事は容易です。
(中略)
接触感染をブロックする方法ですぐに思いつくのは、感染者が触ったであろうところを見つけてウィルスを除去する、あるいは人が近づかないようにすることですが、これは口で言うのは簡単だけど実際には難しい。

街を見渡しても、例えばエレベーターのボタンやエスカレーターの手すりなど、人の手はいろいろなところを触ります。だから感染者が触ったところを全て見つけて対策を取るのは現実的には不可能です。

ですから接触感染をブロックするために「手指消毒」をしましょうと言う話になります。

以下、引用はすべて「新型コロナウイルスの真実 」岩田健太郎著より。

つまり、「ウィルスがどこにいるのかわからない」のなら、「どこにでもウィルスがいる前提で考える」ほうに発想を変えるんです。

もし外でウィルスと接触しても、自分の手についているウィルスさえ死んでしまえば、目をこすったり、鼻を触ったり、ものを食べたりしても体内にウィルスが入る事はありません。そうすれば、どこにウイルスがいても結局は関係ないですよね。

よく誤解されるので確認しておくと、飛沫は人間からしか出てきません。つまり人間がくしゃみをしたり咳をすることで、飛沫と言う水しぶきが飛んでいくんですが、一旦落ちてしまうと、床からもう一回水しぶきがポンと上がってくる事はないんです。飛沫は人間からしか出てこない。床とか物からヒューヒューとウィルスが飛んでいく事は無い。ここをちゃんとイメージできると、ウィルスにどう対処すればいいか正しく判断ができるようになります。

「要は、手指さえ清潔にし続ければ良い」

手指消毒さえしっかりしていればどこを触っても問題ないので、家のドアノブをきれいにすると言う発想よりは、手指消毒をしっかりすると言う発想の方がより正しいんです。

病院が、エスカレーターの手すりどれぐらい消毒してるかと言うと、とある病院ではお掃除の方が1日2回消毒しています。

それを聞くと「1日1回だと、その間にウイルスに触った人がいたら困るじゃないか」なんて言い出す人が出てくるかもしれませんが、それなら15分に1回消毒をしますか?でもその15分の間に誰か触るかもしれないですよね。5分に1回にしますか?それでも不安なら3分1回するの…この議論をするとキリがないんです。

意味のない事は議論しないのは大事です。
手すりを何分おきに消毒すれば正しいのかとかエレベーターのボタンを何分おきに消毒するのは正しいのかと言う命題には、答えはありません。
答えがないのなら、むしろどこにでもウィルスが入る前提で、手指消毒をして、鼻や口には触らないようにすることでリスクをヘッジした方が、より堅牢なやり方なんです。

環境消毒してもキリがないから、手指消毒をする。この理屈そのものは理解できても、心情的に納得できない人もいるかもしれません。

こう言ったら失礼かもしれませんが、その納得できない心情こそが、我々の社会のいろいろな問題の原因かもしれないと僕は思います。

この「みんな疲れるからやめよう」という発想を「引き算の発想」と言うんですが、日本にはこれがないんです。必ず足し算で行こうとする。引くことを知らないんです。





「やらなくていい事はどんどん辞めて、意味のあることにリソースを集中するべき」という本文のフレーズが刺さりました。

時間を効率的に使うには、もっとも基本である「引き算の発想」が、感染症対策でも重要ということですね。





効果的な情報収集方法

新型コロナウィルス対策の第一歩は、信頼できる情報を集めることです。

入門編として、まず僕がお勧めするのは、厚生労働省のウェブサイトです。厚労省が発信している情報はそんなに間違っていませんから、情報集めるときにはそこから始めて、そこから応用として関連する学会等のページを見ればいいでしょう。

逆に1番間違ってる可能性が高いのはテレビです。YouTubeも玉石混淆ですけど、基本的には間違っている情報が多い。僕が動画アップした時にも、隣に出てくるお勧め動画内容はほぼ間違いでした。ちゃんとしたことを語っている人ももちろんいるんでしょうけど、確率としては外れている可能性が高いので、YouTubeは避けた方が良いでしょう。


たとえば、免疫の言葉では、「接触感染」というのは、ウイルスに自分の粘膜が暴露したときのことを指しますが、メディアの中で言葉が一人歩きして、「接触感染」というのが、人と人の体が触れただけで感染してしまう、と錯覚してしまうケースもあるのでしょう。

近所のスーパーでは、お金やポイントカードの受け渡しをトレイを介してすることになっています。以前、コンビニでお金を手渡ししようとした店員にいちゃもんつけた人が店員を殴った、という事件がありました。
その対策として、スーパーではコイントレイを使うようになったのだと思うのですが、これがものすごくやっかい。

手渡しをしないことで、手指をうまく使えない高齢者はトレイに張り付いたお金やカードを取り上げるのに時間がかかる。だから、レジはいつもより長蛇の列ができてしまう。

2m開けて待つ列は商品の売り場にも占領、売り場は思うように動けなくて、買い物により時間がかかる。

トレイが毎回お金を消毒してくれる機能でもあれば別ですが、ウイルスだらけかもしれないお金を、ウイルスだらけかもしれない店員の手から、ウイルスだらけかもしれないトレイに乗せられたところで、なにも変わらないというのに。

結果、レジ待ちの時間が長くなり、短くしたい買い物時間が長くなり、よりスーパーの混雑がひどくなる。

ほんとうに効果があるのかエビデンスもないのに、お客と店員の「不安」を「安心」に変えるだけのために、より店内が混雑するのは本末転倒です。
こうした「本当は大して意味のない対策」をすることで、「意味のある対策」に手抜かりが出てしまうのは、疑問が残ります。


緊急事態宣言は解除されても、自粛が必要な生活は相変わらず続くでしょうし、一度収まってもインフルエンザのようにまた寒くなる時期には大きな波が来るかもしれません。

情報を正しく判断して、疲れすぎない対策をするように、心がけたいと思います。

「新型コロナウイルスの真実」では、他にも免疫力アップの方法、安心と安全の違い、なぜ岩田氏はダイヤモンドプリンセスに乗り込んだのか?など、これこそ「知れば安心」できる多くの情報を提供してくれます。一番の不安な要素は、無知からくるのですから。





「ヘルスケア」の過去記事はこちら。
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