優れたデザインは、生活の源。仕事もしていて、小さい子もいる今の生活では、気の向いたときに美術館や博物館、洗練されたデザインに巡り会えるホテルやデパートに気軽に行ける生活とはかけ離れています。
でも、素敵なインテリアや建築の載っているサイトや本を見て、素敵デザインを楽しんでいます。
なかでも、私のお気に入りはシェーカースタイル。
シェーカーとは、19世紀アメリカに栄えた、最もよく知られた宗教団体。独特な生活様式や、シンプルで美しい生活工芸作品を残しています。
シェーカー教徒やアーミッシュは、現代でもわずかながら存在して、シンプルで独特な生活を続けています。
この本は、そのシェーカーの家具や生活様式のバイブル。中の写真もとても美しい。
簡素でシンプルな家具に憧れます。
建物もシンプル極まりない。
もっとも調和がとれたシンメトリーなデザインを好んでいます。
ミニストリーの食堂。食器は、白の磁器のみ。
こちらの配置もシンメトリー。
シェーカーの開祖、マザー・アンの教えで、物の配置は整然としていたそうです。
私のために、決して銀製のスプーンやテーブルクロスを用意しないこと。ただし、テーブルはクロスがなくても大丈夫なようにいつも清潔にするように。もしどうしてよいかわからなかったら、質素にすればそれでよろしい
この本を読んだ後、我が家にあったランチョンマットは、すべてフキン→雑巾→ウエスと変化しました。
清潔に敏感な彼らは、インテリアにビルトイン収納を取り入れていました。これなら、埃が上にも下にもたまりません。お掃除、楽そうですね。引き出しは、重い物を下にいれられるよう、段階的に深さを変えて作られています。
我が家もオーブンと食洗機はビルトイン。上面、背面にほこりが溜まらず、手入れがラク。見た目もすっきりしています。
美しいカゴも、飾るためでなく、用途のために作られ、使われていました。蓋は、取手にそって、上下するように作られているので、置き忘れることがありません。
役に立たないものは作らない、しかしもし必要であったり役に立つものであるならば、もし装飾的な要素がデザインそのものの一部で機能を妨げないものであるならば、躊躇なく美しく作る
シェーカーの椅子。
飾り気はないけれど、そのデザインは実用性のため。椅子はすこし後ろに傾斜していて、くつろぎやすくなっています。また、ペグボードにつるして収納できるよう、軽く作られています。
後ろ脚の下端には、椅子を後ろに傾けた時に、床を傷つけないために、「ティルター」と呼ばれる玉が付いています。
背もたれ上部は、移動しやすいよう、取手があります。これも用のあるデザイン。
現代に生きる私たちが、シェーカーの生活そのものを真似るのはとても難しい。信仰がないなら、なおのこと。でも、その生活のシンプルな要素を取り入れて、つつましく、簡素な生活を真似ることはできます。
かの大震災の影響や、環境問題に直面している私たち現代人。
今までの消費一辺倒の暮らしを方向転換させ、豊かさを再考してみるとき、シェーカーの生活や信条から、学べるものがあります。
インテリアは、生活そのもの。飾らない、心地よい、シンプルなシェーカーのインテリアや暮らしぶりは、私のお手本です。
酒井しょうこさんの本。インテリアが丸ごとシェーカー。
酒井しょうこさんのていねいな暮らしぶりにあこがれます。
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