【服を減らす】「ほとんど空気」に毎月5000円払えますか？

所持する服が少ないと、収納スペースはそれに比例して少なくて済みます。

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服って、家具のように大きくないし、本のように重くもないから、1枚2枚増えてもそれほどスペースを取った気がしません。だって、服はほとんど繊維の間の空気のようなものなんですから。

とはいえ、ぎゅうぎゅうに収納してしまうと、皴になったり、型崩れしてしまうので、ある程度のゆとりをもって収納しなければいけません。

そう、着ない服を収納するのって、空気を収納しているのと大して変わらないのかもしれない。

私は、初めて服の整理を思い立った時、数を数えてみたら服を400着以上も持っていました。その時は、自分の部屋の押し入れ一間半（ふすま3枚分）が、ほとんど服だけで埋め尽くされていました。

結婚の予定が決まり、さあ、家を探そう、となった時、私の服をそのまま持っていったら、それだけで家の収納がいっぱいになってしまうことに気が付きました。
新婚の自分たちにちょうどいい2DKや2LDKなどの賃貸のお部屋の収納は、それほどおおくありませんから。

もちろん、一部屋余分にある部屋を借りて、一部屋全部衣裳部屋にすることだってできるかもしれないし、外にレンタルスペースを借りて、季節外の服を別の場所に収納することだってできます。

でも、別の部屋を用意するのは、賃料がアップするし、レンタルスペースも費用が掛かります。結婚しても荷物を実家に置きっぱなしにしてその都度取りに行くのも、自立して結婚した身としてはどうなのでしょう。

結婚する前は、実家暮らしだった私は、服を収納するにもお金がかかるという頭があまりなかったものです。でも、よく考えてみたら、当然のこと。結婚する際の転居が、服を減らすきっかけになったのは間違いありません。

現在は、服はオールシーズンで15着前後なので、服の収納スペースはその季節の服すべてをクローゼットのポールにかけても45cmほどで収納しています。なお、季節外の服は、コートやジャケット以外は、プラスチックの衣装ケース一つに収まっています。

ただで実家暮らしとか、土地の安い田舎で広い家に住んでいる人は、あまり関係ない話をしますね。

普段、家を買ったり借りたりするのには、お金がかかります。
服を収納するのに、どれぐらい自分が払うのか、計算してみましょう。

ケースA:
服の数　400着
収納スペース　押し入れ1間半分
収納面積　2.43㎡（間口270cmｘ奥行90cm）

ケースB:
服の数　40着
収納スペース　クローゼット幅45cm
収納面積　0.32㎡（間口45cmｘ奥行70cm）

家のスペックを以下の例で算出してみます。

床面積:70m2
販売価格：4000万円（分譲の場合）
1ヵ月の賃料：15万円（賃貸の場合）

ケースA:　
賃貸の場合　5172円／月
分譲の場合　138万円

ケースB:　
賃貸の場合　685円／月
分譲の場合　18.3万円

家の床面積を、服を収納している面積で割ったおおざっぱな数字です。
諸所の費用や壁厚、縦方向の空間などは無視しているので、ざっくりとした計算ではありますが、だいたいの目安として参考にしてみてください。

「ケースA」では、マンションの15万円の家賃のうち、押し入れ1間半分の服を置いておくだけで、毎月5000円以上の家賃を払っていることになります。

4000万円のマンションを買うなら、そのうちの138万円が服の収納に充てることになります。

これが、「高い」と思うのか、それとも、服がすきだから、やっぱり「払うべき」なのかという基準は、人によって違います。

払うべき、と思うなら、もちろんそれでもいいでしょう。
でも、ものを所持する、ということは、これだけコストがかかる、ということを知っておいてもいいかもしれません。

「着ていない服、もったいないから捨てられない」とお考えの人には、いちど減らせない服がどれぐらい家賃を食いつぶしているのか、計算してみるといいかもしれませんね。

私は、現在服の所持数が16着ですが、「ケースB」の月685円でも、なんだか高いなぁ、と思ってしまいます。

少なくとも、着ていない服の収納のためにお金を使うなら、その服「＝ほとんど空気」のためにお金をかけるのではなく、使っている部屋を広くするためにお金を使いたいなと思います。

cozy-nest　小さく整う暮らし